アイルランド、コークへ行った時の話 「遠くへ行きたい」 #地元発見伝

>今までに行ったことのある一番遠い場所はどこですか?

A, アイルランド、コークという街

たぶん、精神的な距離として一番遠かったのはアイルランド、コーク。もうかれこれ10年ほど前になるので、googleでいろいろ見てみても記憶に残っている風景を見つけることができなかった。コークはアイルランド第二の都市だが、アイルランドは日本以上に首都一極集中型なので、第二の都市コークでも空港のサイズは女満別空港レベル、のどかないいところだ。

海外へ初めて一人で行ったのがこのアイルランドであった。2週間語学研修という形で、ホームステイして午前中は英語学校、午後はぼんやりして過ごした。学校で知り合った仲間とギネス飲みに行ったり、学校の特別アクティビティでドッグレースを見に行ったりしたのを覚えている。

全ての手配を自分でやった。学校さがし、学校とのやり取り、チケットの手配、お金…。お金はバイトでためた。今考えると、よくやったよ、と思う。全然英語も話せないのに…。全然英語の勉強をせずに行って、あっちでも全然話せず、少し慣れたかなという頃に帰国だった。なんとなく飛び込めば何とかなるかな?という感じもしたが、そううまくはいかないよね。もともと内向的で刺激の強すぎるところにいると、とにかく一人で閉じこもりたくなるのだから、英語が目的で行くのであれば、きちんと時間を取って、正規で大学留学をしたほうがよかったと思う。自分の基地さえあれば、そのうえで自由に動くことは好きなわけなので。語学留学としては完全に失敗で凹んで帰ってきたわけだけど、思い出すとさみしいながらもなかなか充実していたように思う。もっとホストマザーとお話しすればよかった、といまさら思う。今ならあの頃よりは少しは意思の疎通ができるかな…と思う。

アイルランドの人は精神性がわりと日本人に近くて、シャイで親切で笑顔のかわいい人が多かった。自分たちのことをイギリス人ともアメリカ人とも違う、田舎者で気のいい人間だと言っていた。ホストマザーがイギリス英語はこうでしょ、でアメリカだとこうで、アイルランドだとそれがこうなるのよ~!と言っていたが、まあ、全然違いが判らなかった。今から考えると、そういう「モノマネ」のできる人だったのだから、面白い人だったのだろうと思うが、その時はぜーんぜんわからなかったな。

日本からアイルランドに行くのは当時直行便はなく、アシアナ航空でイギリス、ヒースロー空港まで行って一度イギリスに入国した後に国内線ターミナルまで行って乗り換え(アイルランド行きは国内線あつかい)、という初心者にとってはかなりハードルの高い旅程だった。ヒースローはめちゃめちゃ大きな空港で、国際ターミナルから国内ターミナルまでは専用の地下鉄があったように思う。でもそれがぜーんぜんわからなくて、地下のながーーいトンネルを一人重い荷物を抱えて、飛行機の時間が迫っていたから、泣きそうになりながら走ったのを覚えている。あれはほんとに、飛行機乗れなくなると思った。で、国内線ターミナルについて、搭乗手続きをしようと窓口に言ったら「ぺらぺらぺら きゅー?」と言われ「は?」と聞いたら、何度も窓口の人が私の後ろを指さして「キュー」「キュー」というので何事かと思ったら、「列に並んだのか?そうじゃなかったら並んでくれ(queue!)」と言われていたらしく、本気で恥ずかしかった。(アメリカだとlineが一般的らしい)

帰ってきてその話を、海外旅行に慣れている先輩にしたら、いやー、それでアイルランドにたどり着けなかったところからが冒険だったよね~。と言われた。右往左往しながらも予定通りにたどりついて、あれでも、チキンの私には十分冒険であった。だって、ヒースローに降り立った時点で、私は生理が始まっていたのだが、私はそのことに気づいたのがなんとホストファミリーにあいさつを一通り済ませてからだったんだもん。つまり、ヒースロー地下道を走っていた時も、キューと言われて窓口の人に怒られていた時も、アイルランドへの飛行機の中も、送迎のお母さんの車の中でも、自分が流血しているのにまったく気付かなかったのだ。どんだけ緊張しとんねんという話である。

「遠くへ行きたい」 #地元発見伝

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おしまい