私の年賀状

先延ばしにしていた年賀状を書き始めた。年賀状そのものは発売と同時に先月買ったのに、ほったらかしにしていた。今年も、期限を守れず消印はなしだ。なんだか、学校で課題の提出に遅れたような気持ちだ…。

私は10年以上前からずっと、手紙の封筒は薄いグリーンの全く同じものものを使っている。私には4人ほど、思いついては手紙を書く仲間がいるのだが、彼らは薄緑の封筒を見ると、贈り主を見ずとも私からだとわかるというしかけである。で、年賀状を書き始めた時に、それに習ってグリーンのにした。
私の年賀状は手書きだ。プリンター持ってないので。で、他の方法で一度に大量生産する技術(イモ判も消しゴムハンコもステンシルも)もないので、全て手で絵を書いて、メッセージを書く。結構ちゃんと長いメッセージを書く。ここ7年くらい、その年の干支の動物が着物を着た絵を書くのだが、それがお世辞にもうまくない。というか、下手だ。字も、縦書きは特に下手になるので、全体的に絵面が汚い。しかも、お気に入りのジェットストリーム0.5mmで書くので彩りもない。彩りの無い字面の汚い年賀状…。新年から嫌がらせのレベルだ。というか、嫌がらせだ。
でも、そんな年賀状が何故か、仲間たちには割と好評(というか有名で)で、年賀状今年も楽しみにしてるから!などと言われる。毎年その彩りの無い年賀状に塗り絵をして楽しんでいる仲間もいるらしい。明後日から会いに行く先輩の旦那さんが毎年届く変な年賀状を見て、私と話したいと思っていただいていたらしい。恐縮である。別に、面白い人間でもないので、期待を裏切らないか心配だ。
楽しみにしている人がいる以上、書かなければならない。今年もらった年賀状を見ながら、ああ、元気かなあ、この人結婚したんだ、そうだ、2人目生まれたんだ、彼女と仲良くしてるかなあ、転職したなあとか、いろいろ思い浮かべて、ひとりひとりメッセージを書く。一枚一枚違う羊、腕が疲れてきた時の羊、絵の調子がのって来た時の羊、最後の羊、笑顔の羊、なんだか不機嫌そうな羊…。彼らは人の手によって日本中に運ばれて、それぞれのお宅の正月の一つの風景に馴染んでいく。
 
「あ、またわじらからあの年賀状届いたよ。」
 
おしまい