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管理人さんのひとこと

私が就職活動をしていた頃の話。

私は、当時付き合っていた人の地元に就職しようと思い、いろいろと模索していた。その場所はとても田舎で、カッコ良さげで、私の専門に合うような仕事はなかった。でも、特に自分のしたいことというのもなくて、まあ、なんとなくな仕事しながら、田舎でゆるゆる生きていこうかな、などと考えていた。

ある日、私の研究対象地に行って、そこの管理をしている人と話をしていた。私の研究の話と私の就活の話であった。私は当時はちょっとばかり特殊だったソフトを使って研究をしており、その管理人さんにもそのソフトの使い方を教えたりしていた。管理人さんはわたしの就活の話を聞いて、一言、

え、そんな技術があるのに、生かさないなんてもったいないよ!

と言った。その言葉はわたしの中にビーンビーンと響いた。その直後、私は指導教官から私の専門にぴったり合う今の会社を紹介してもらい、2週間後に面接を受け、その日に採用が決まった。巡り合わせの凄さを、今でもしみじみと思う。

あの言葉がなかったら、私は多分、当時の彼と離れる決意はしなかったと思う。その人とは2年ほど遠距離したが、ある日あっさり別れた。仕事はいろんなことを体験しつつ、自分のやりたいことに毎日近づいていると思う。何が正解かなんてわからないけど、今以外の今なんてないのだから、何が何でも今を肯定するしかない。そして、今を肯定しようとすると、あの言葉が一番の嬉しかった言葉になってしまうのだ。

おしまい

今週のお題特別編「嬉しかった言葉」